教育資産や老後資産の準備をするために資産運用をしようと考えている主婦(主夫)の方も多いのではないでしょうか。
資産運用に取り組めば、物価上昇や円安に備えられたり、将来の金銭的な不安が軽くなったりします。
ただし、リスクのある金融商品もあるため、初心者でも始めやすい商品や資産運用のポイントを知っておくことが大切です。
そこで今回は、投資初心者におすすめの資産運用方法を紹介します。
主婦(主夫)が資産運用する際の失敗しないためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

主婦(主夫)が資産運用を始めるメリット

主婦(主夫)が資産運用を始めるメリットには、以下のようなものがあります。
- 物価上昇や円安への備えになる
- 効率よく資産を増やせる可能性がある
- 教育資金や老後資産への不安が軽くなる
- 金融や経済の知識が身に付く
一つずつ詳しく紹介します。
物価上昇や円安への備えになる
物価上昇や円安が進むと、日常生活に必要な物やサービスの価格が上がり、家計への負担が増しやすくなります。
金融資産が預貯金しかない場合は、円安によって日本円の価値が下がると、預貯金の価値が目減りする可能性があります。
一方、株式や外貨建て資産は円安時に価値が上がる傾向があるため、物価上昇や円安への備えとして有効です。
効率よく資産を増やせる可能性がある
資産運用は、銀行預金だけに頼る場合と比べて効率よく資産を増やせる可能性があります。
2025年7月の普通預金の平均年利率は0.183%と低く、銀行にお金を預けているだけでは資産がほとんど増えません。
投資信託や株式を活用すると、配当金や値上がり益などの運用益を得られる可能性があります。
運用で得た利益を再び投資すれば、利益が新たな利益を生む状態になることもあります。
元本割れをする恐れはありますが、長期運用や分散投資を意識すれば、リスクを抑えつつ資産を増やせるでしょう。
教育資金や老後資産への不安が軽くなる
子どもの教育費や老後の生活資金は、まとまった金額が必要になります。
早いうちから資産運用を始めておけば、長い時間をかけて資金を準備できます。
少額から始められる資産運用であれば、家計への負担を抑えつつ、コツコツと資産を増やしていけるでしょう。
金融や経済の知識が身に付く
資産運用を始めると、金融や経済に関する情報に触れる機会が増えます。
運用成績に大きく影響する株価の動きや金利の変化、為替相場など、日常のニュースが自分ごととして理解できるようになります。
金融や経済の知識は、資産運用だけでなく、家計管理や将来設計にも役立つでしょう。
投資初心者の主婦(主夫)におすすめの資産運用方法

投資初心者の主婦(主夫)には、以下の資産運用方法がおすすめです。
- 投資信託
- 個人向け国債
- 個別株
それぞれ詳しく紹介します。
投資信託
投資信託は、多くの投資家から集めた資金を専門家が株式や債券などに投資する商品です。
少額から始められる商品が多く、運用や銘柄選びをプロに任せられます。
そのため、初心者にも取り組みやすい資産運用方法です。
価格が下がって損失が出るリスクがありますが、長期運用を意識すれば、安定的な運用成績を見込めるでしょう。
家計の余剰資金をコツコツ積み立てる形で始めれば、無理なく続けやすいです。
個人向け国債
個人向け国債は、国が発行する債券を個人が購入できるようにした金融商品です。
債券とは、国などが資金を調達するために発行する証券のことをいいます。
満期まで保有すれば元本保証があり、安全性の高さが魅力です。
1万円から購入できるため、まとまった資金を準備できない方でも始めやすいです。
大きなリターンは期待しにくいものの、資産の一部を安定的に運用したい場合や、投資経験が浅い方に適した選択肢といえます。
個別株
個別株は、企業の株式を購入して配当金や値上がり益を狙う金融商品です。
株価の変動幅は、比較的大きいため、投資信託や個人向け国債と比較してリスクは高めです。
ただし、成長企業に投資すれば高いリターンを期待できます。
投資信託と比べて銘柄選びや売買の判断が必要ですが、企業研究を通じて投資知識を深められる運用方法です。
主婦(主夫)が資産運用で失敗しないためのポイント

主婦(主夫)が資産運用で失敗しないためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 家計簿で収支を把握する
- 生活防衛資金を確保する
- 余剰資金で無理なく運用する
- 少額・長期・分散投資を意識する
- 投資目的とゴールを明確にする
- NISAやiDeCoを活用する
一つずつ詳しく紹介します。
家計簿で収支を把握する
運用資金は生活費と切り離して考える必要があるため、毎月どれだけ資産運用に回せる資金があるのかを事前に知ることが大切です。
そのためには、家計簿をつけて、収入と支出のバランスや無駄な出費を明確にすることをおすすめします。
家計簿の手間を軽くしたい人は、アプリやエクセルを活用してみましょう。
生活防衛資金を確保する
生活防衛資金とは、病気やけが、失業、災害など予期せぬ事態によって収入が途絶えたときに、生活を維持するための資金です。
生活防衛資金がないまま資産運用を始めると、急な出費のときに投資資金を切り崩すことになり、損失を出す恐れがあります。
そのような状況を避けるためにも、資産運用を始める前に、生活防衛資金として数ヶ月分の生活費を現金や普通預金で確保しておきましょう。
余剰資金で無理なく運用する
余剰資金とは、生活費や生活防衛資金を除いた、万が一目減りしても生活に支障が出ない資金のことをいいます。
生活費や生活防衛資金を使うと、価格変動が起こったときに精神的な負担を抱えたり、冷静な投資判断ができなくなったりする恐れがあります。
資産運用を始めるときは、余剰資金で始めるようにしましょう。
少額・長期・分散投資を意識する
資産運用のリスクを抑えるには、少額・長期・分散投資が基本です。
毎月少額を長期間積み立てると、価格変動の影響を平均化でき、元本割れを防ぎやすくなります。
複数の資産や地域に分散して投資をすれば、特定の銘柄や市場で価格の急落が起こっても、資産全体が目減りするリスクを軽減できます。
このような運用方法は精神的な負担も少なく、初心者でも続けやすいです。
少額から始められる資産運用方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
投資目的とゴールを明確にする
資産運用をするときは、何のために投資をするのかを明確にすることが大切です。
どのような金融商品・運用期間を選択するべきなのかは、運用資産の活用目的によって異なります。
たとえば、老後資産や教育資金を準備したいときは、長期分散投資によってリスクを抑えやすい投資信託がおすすめです。
目標額や達成時期を具体的に設定すれば、モチベーションも維持しやすくなるでしょう。
NISAやiDeCoを活用する
資産運用をする際は、NISAやiDeCoを活用するのがおすすめです。
投資信託や個別株で得た利益には、原則として20.315%の税金が発生しますが、NISAを利用すれば運用益が非課税になります。
iDeCoでは、掛金が全額所得控除になるので、所得税や住民税の節税効果が期待できます。
ただし、iDeCoは年金制度であることから原則、60歳になるまでは引き出せません。
NISAとiDeCoは併用可能ですが、どちらか一方だけを活用したい場合は、運用目的に応じて選ぶことが大切です。
60歳までに引き出す予定があればNISA、老後資産の準備したい場合はiDeCoを選ぶのがよいでしょう。
将来に備えて家計管理をしながら資産運用をしよう
投資初心者の主婦(主夫)の方が資産運用をする際は、投資信託や個人向け国債といったリスクを抑えやすい商品から始めるのがおすすめです。
資産運用に回すお金を捻出するためにも、家計簿で収入と支出のバランスや無駄な出費を明確にすることも意識しましょう。
家庭に合った資産運用方法がわからない方は、お気軽にご相談ください。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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