所得控除と税額控除の違い|仕組みや種類をわかりやすく解説

2026-1-16 守ってみる
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所得控除と税額控除はいずれも節税につながる制度ですが、どのような違いがあるのかわからない方も多いのではないでしょうか。

所得控除は税率をかける前の所得金額を減らすものであるのに対し、税額控除は算出された税金から直接差し引きます。

それぞれの仕組みを適切に理解していないと、本来受けられるはずの節税効果を逃したり、手続きを忘れて損をしたりする可能性があるので注意が必要です。

そこで今回は、所得控除と税額控除の違いや代表的な種類、手続き方法をわかりやすく解説します。

確定申告や年末調整を控えている方、効率よく節税したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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所得控除と税額控除の違い

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所得控除と税額控除の違いは、以下の通りです。

項目所得控除税額控除
差し引くタイミング税率をかける前の「所得」から引く税率をかけたあとの「税額」から引く
節税額の決まり方控除額×所得に応じた税率原則、控除額がそのまま節税額になる

所得税は、個人の年収からさまざまな経費や控除を差し引いた課税所得に税率をかけて算出されます。

所得控除は税金を計算する前の所得から差し引き、税額控除は計算が終わったあとの税金から直接差し引きます。

所得控除の仕組み

所得控除は、税金がかかる対象金額(課税所得金額)を小さくするものです。

所得税は、所得が大きくなるほど税率が上がる累進課税制度を採用しています。

そのため、所得控除によって課税所得が減れば、適用される税率そのものが下がる場合があります。

所得控除による節税額は「控除額 × 所得税率」で求められるのが一般的です。

10万円の所得控除がある場合に、所得税率が10%の人であれば節税額は1万円、税率が20%の人であれば2万円になります。

つまり、高所得者ほど所得控除による節税効果が大きくなりやすいのです。

税額控除の仕組み

税額控除では、所得控除や税率をすべて適用して計算した最終的な税金から、決まった金額をそのまま差し引きます。

税額控除の金額がほぼそのまま節税額になるケースが多いです。

10万円の税額控除が適用される場合は、原則として年収や所得税率に関わらず、税金が直接10万円安くなります。

ただし、税額控除は適用条件が細かく定められているものが多く、誰でも利用できるわけではありません。

代表的な所得控除の種類

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代表的な所得控除の種類は、以下の通りです。

控除名概要
基礎控除合計所得2,500万円以下の納税者全員に適用される
配偶者控除・配偶者特別控除収入が一定以下の配偶者がいる場合に受けられる
扶養控除子どもや親など、養っている親族がいる場合に受けられる
社会保険料控除支払った健康保険料や年金保険料の全額が控除される
生命保険料控除生命保険や介護医療保険などの支払額に応じて受けられる
医療費控除1年間に支払った医療費が一定額(原則10万円)を超えた場合に受けられる
小規模企業共済等掛金控除iDeCo(イデコ)の掛け金などが全額控除される

代表的な税額控除の種類

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税額控除には、以下のようなものがあります。

控除名概要
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)住宅ローンを利用してマイホームを購入・新築した際に受けられる
公益社団法人等寄附金特別控除特定の団体へ寄附をした場合に受けられる(所得控除か税額控除を選択できる場合がある)
配当控除余剰金の配当などの所得がある場合に受けられる
外国税額控除海外で得た所得に現地の税金がかかった際に、日本での二重課税を避けるために受けられる

控除を受けるために必要な手続き

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所得控除と税額控除は、年末調整や確定申告をすることで適用を受けられます。

ここからは、控除を受けるために必要な手続きを見ていきましょう。

年末調整

年末調整は、毎月の給料から概算で天引きされている所得税を、1年間の正確な所得と控除額に基づいて再計算することによって過不足を調整する手続きです。

会社員や公務員といった給与を受け取っている人が勤務先を通じて行われます。

多くの所得控除は、年末調整をするだけで適用を受けられます。

会社から配布される「給与所得者の扶養控除等申告書」などの書類に必要事項を記入したり、保険会社から届く「控除証明書」を添えて提出したりするだけで済むことが多いです。

ただし、住宅ローン控除の1年目や医療費控除などは年末調整で対応できず、確定申告をする必要があります。

確定申告

確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間の所得・税額を自分で計算し、翌年の2月16日から3月15日までの間に税務署へ申告する手続きのことです。

年末調整を受けている会社員であっても、年末調整で適用されない控除を受ける場合は確定申告をする必要があります。

具体的には、以下のケースに該当すると確定申告が必要です。

  • 1年間の医療費が多額だった場合(医療費控除)
  • ふるさと納税などの寄附をした場合(寄附金控除)
  • 住宅ローンを組んだ最初の年(住宅ローン控除) など

確定申告をする際は、マイナンバーカードを利用したスマートフォンでのe-Tax(電子申告)が利用できます。

e-Taxを利用すれば、税務署へ行かなくても自宅から簡単に手続きができます。

所得控除と税額控除に関するよくある質問

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最後に所得控除と税額控除に関するよくある質問に回答していきます。

所得控除と税額控除はどちらが得ですか?

同じ控除額であれば、税額控除の方が節税効果が高い傾向があります。

所得控除は誰でも受けられる控除が多い反面、税額控除は特定条件を満たしたときのみ受けられるという違いがあります。

どちらか一方を選ぶのではなく、両方を漏れなく活用することが大切です。

ふるさと納税で受けられるのは所得控除と税額控除のどちらですか?

ふるさと納税は、自己負担額2,000円を除いた全額が所得控除と税額控除で差し引かれる仕組みです。

確定申告では、寄附金控除として所得控除が適用され、それでも控除しきれない分を住民税から差し引かれます。

一方「ワンストップ特例制度」を利用した場合は、所得税からの還付(所得控除)はなく、すべて翌年度の住民税から税額控除として差し引かれます。

どちらの方法を選んだとしも、最終的な節税効果は基本的に変わりません。

所得控除と税額控除の仕組みを理解して節税効果を高めよう

所得控除は所得額を減らして税率をかける前の金額を小さくするのに対し、税額控除は算出された税金から直接差し引くという違いがあります。

手取りを増やすためには、それぞれの仕組みを理解し、自分が対象となる控除を漏れなく申告することが大切です。

「どの控除が利用できるのか知りたい」「将来のために賢く節税したい」という方は、お気軽にご相談ください。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

2級ファイナンシャル・プランニング技能士・マネーライター|SEO記事を中心に300記事以上の執筆を担当|得意分野:税金、社会保険、資産運用など|ていねいにリサーチして読みやすく、わかりやすい記事を執筆します。

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